●ボディ補修A 右側を攻める。
スクレーパーによる孤独な剥離作業も、ようやく右側面へと移行しました。刃の角度を一定に保ち、腰から入力しますので非常に疲れます。しかし、このようなアナログ的手法を採っていることで補修痕やパネルの細かい凸凹も観察できますから無駄ではありません。と、思いたい。
ついでにフェンダーアーチのカット、スペアタイヤブラケットのシェイヴも行います。ブラケットはプライマーのまま溶接されており、やはりサビが発生していました。このようなサビの温床は全て撤去です。燃料タンク付近の作業ですが、タンクはきちんと降ろしていますからご安心下さい。大切なエイトが燃えてしまったら大変です。
非常に頑丈な、スペアタイヤのブラケット。左右にスペアタイヤブラケットを取り付けたいという面白い人がおられましたら無償にてお譲り致します。その隣、ボディ片面からこそぎ落とした塗膜の山です。いくらかは管理人の体内へと自然吸気されてしまいました。HP開設3周年記念に、この塗膜粉と廃油を丹念に練り混ぜた特製地獄ペーストをプレゼントしようと思いましたが、希望者はゼロでした。現在は原料を廃棄処分致しましたので絶版です。
サイドでおかしな点。何かを4発ほど食らったようです。適当にサフが吹かれていますね。幌のホック孔は何者かが掻き毟ったようです。ここも謎。何にせよ、ただひたすら修理するのみです。
カウルトップも気合で剥離。ヒンジ取り付け部は必ずサビまくるところ。徹底的にサビを除去しています。光り輝くベアメタルが眩しい。ウインドゥフレームが擦れる部分も、必ずサビている箇所です。勿論、両方とも錆びております。その他こまごまとしたサビは散見されますが、コンディションは良好。と、思いたい。
フェンダーステーを切除した箇所は、腐食による穴がありますのでファイバーで埋めます。こちらも左右ともに同様の作業を行っています。
とにかく、とにかく塗装を掻き落として補修、防錆の繰り返しです。インパネもご覧の通り。センタートンネル上面も剥がしています。黒いままでも良いではないかと、悪魔が囁きますがいつも目にする箇所だけに手は抜けません。
効率よく作業するにはどういった順序で手をつけてゆくか段取りすることと、適度に飽きること、そして飽きたときに気分転換できる別な作業を用意しておくことが重要です。例えばこのホック穴のスムースのようにパテを盛る箇所を前日に残しておいて、次回最初にパテ入れ、乾燥を待つ間に塗膜やミストの影響の出ない反対側の作業を行い、飽きると丁度パテが乾いています。
荷台にはキャナダ製のベッドライナーである、ヒッポーライナーという製品でサビと傷を予防する予定です。2液ウレタンで柔軟性のある強力な塗料です。手を抜いてしまいところですが、シッカリと下地を作らなくては水の浸入など、かえってサビさせてしまう可能性がありますので頑張って剥離することにします。こういうときはとりあえず一箇所塗装を剥がしてしまいます。さすればもう後戻りできませんので・・・・・・。
と、サイドパネルに目をやるとブクブクと盛り上がっています。この箇所はサイドパネルに補強がスポット溶接されていますが、シーリングは無しで幌骨のステーを固定するネジ穴などから水が浸入するので内部で錆びが進行します。見てみぬフリはできません・・・・・・タガネで接合部を開いてゆきます。
内部はご覧の通りザクザクです。ピックツールを駆使して浮き錆びを全てかき出します。
PORをタップリと塗りこんで元に戻します。密閉する為に多めに充填しました。PORはこういった状態の下地への密着力と接着力は最高です。
荷台の剥離も完了。リブが多く、とても時間がかかりました。フロアの腐食は数箇所ですが、だんだんイヤになってきました・・・・・